アンダーデザインOBインタビュー 大橋知樹さん

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先日リニューアルされたアンダーデザインのコーポレートサイトでは、70年を超える会社の歴史を、社会の動きとともに振り返るヒストリーページを制作しました。それに合わせ、アンダーデザインを支えてきたOB・OGへのインタビューを行い、会社の歩みや当時の仕事などについて振り返っていただきました。

 

大橋知樹さん

  • 在籍:1981年~2011年(勤続30年) 
  • 職種:営業
  • 最終キャリア:旭コムテク取締役 

 

—入社当時のお話を聞かせてください。

当時は高度成長期の真っ只中で、ちょうどオフィス・オートメーションの時代が到来し、マーケットもこれから発展していくようなタイミングでした。私は32歳の頃に営業職として入社しましたが、それまで営業の経験はありませんでした。名刺の渡し方ひとつわからない中で、色々な講習会などに出て勉強をするところからスタートしました。そこからずいぶんお客さんに助けて頂きながら、なんとか仕事をつないでこられたというところです。

 

—当時の旭電気はどんな雰囲気でしたか?

電気工事の技術者たちが屋台骨を支える一方、コンピューターが普及しつつある時代に、私のような営業の人間たちが新しい販売展開を模索しているような感じでしたね。当時は営業部もまだ成熟していない時代で、内部で成績を競うような環境はなく、どちらかというと助け合うようなことの方が多かったですね。

 

—特に印象に残っている出来事や達成感を得られたお仕事などはありますか?

私が最初に担当していた商品がファクシミリだったのですが、規模的には決して大きくない会社に、一部上場企業が導入するようなマシンを購入して頂いたことがありました。価格に見合った価値があると判断をしていただくことができれば、このような商売も成り立つんだと思った記憶がありますね。また、名古屋にいた頃は飛び込み営業をするような機会も多く、邪険に扱われたり、嫌な思いをすることがありました。だからこそ、逆に見ず知らずの営業の人が会社に来られた時も、そうした対応をしたことは一度もないですし、常ににこやかにお相手をするように心がけていましたね。

 

—1988年には大阪本社ビルが新設され、社名も旭コムテクに変わりました。当時のお話も聞かせてください。

まさに時代が変わろうとしていたタイミングで、技術の中心がコンピューターやデジタルPBXなどに移っていく中、会社としても新しいイメージを発信していく転機になったと思います。一方で、施工からスタートしている会社ということもあり、営業の現場でも設備や施工の話がセットで出てくることは多く、そこに答えることができなければ物が売れないところがありました。そのため、技術者の先輩などと積極的にコミュニケーションを図りながら知識をアップデートし、お客様の要望に先んじた提案をしていくことを心がけて働いていましたね。

 

—技術の進化に合わせて新しいチャレンジをするというのは、アンダーデザインのDNAだと言えそうですね。

技術が更新されていく中で、扱う商品もどんどん変わりますし、新しい展開をしていかざるを得ないというのはありましたよね。もちろん、常にその変化の波に乗り切れたわけではなく、時には上手くいかないこともありましたが。私はもう現場を離れて10年が経ちますが、その間だけでも会社は大きく変わりましたし、いまの社員は現社長のスピード感についていくのも大変だろうなと思います(笑)。

 

—時代の変化に対応していくことが、ますます難しい時代になっているのかもしれません。

そうとも言えますが、コーディネート力のようなものさえあれば、新しいマーケットをつくっていける時代でもあるように感じます。営業として販売していく商品も変わってきていて、サーバーひとつとってもいくらでもメーカーがあってそれぞれ特徴が異なるし、クラウドなどの選択肢もありますよね。その中で、これまでのように大手メーカーが開発したものを持って行ってただ売るだけではなく、自分たちで色々なものを組み合わせて提案していくようなことが求められると思いますが、やり方次第でチャンスはいくらでもある。これからは、新しい時代に新しい技術を導入することで、お客さんにどんなメリットが得られるのかということをしっかり提案していく力が求められるはずです。そういう意味では、オフィス環境をさまざまな角度からとらえて提案している現在のアンダーデザインの着眼点は良いと思っています。

 

—30年間の仕事を振り返って、大橋さんにとって営業とはどんな仕事でしたか?

営業の仕事というのは、人と人とのつながりによって成り立っている側面があって、私もずいぶん助けられてきましたが、お客様と理解し合える状況をいかにつくれるかということに尽きると思っています。売り手良し、買い手良し、世間良しの三方良しとなるような信頼関係を築いていくことが大切だと思いますし、アンダーデザインもそういう存在になってもらいたいですね。

 

—今後のアンダーデザインに期待することを教えて下さい。

会社の事業というのはひとりでできるものではないので、いかに良い人材を集められるかということが大事だと思っています。建築やオフィスデザイン、ネットワークなど技術的な側面についてよく知り、新しい感覚や知見を持つ人材をいかに引き入れられるかがポイントではないでしょうか。時には、昔からいる人間との軋轢なども生じるかもしれませんが、いまはさまざまな考え方をお互いが認め合えるような社会になってきていますし、時代は変わっていくのだと思います。